一見ランダム性が高いように見える為替の値動きですが、統計的に見ると規則性が見られるパターンというのが幾つか存在します。
その一つが月曜日の窓埋めです。
この統計上の値動きの傾向を元にした手法が月曜日の窓埋めトレードです。
上記画像で言うと25日の終値が109.390円で月曜日の始値が109.120で27銭分為替が開いてスタートしています。
戦略1【月曜日の窓埋め投資】ではこのタイミングで窓を埋める方向に投資します。実際上記の場合は窓埋めに成功しており、27Pips(27銭分)の利益を取る事が出来ました。
ただ、この1回だけを取り上げても統計、戦略として意味が無いので例として2016年~2017年に月曜(52回)の月曜日の窓のデータを紹介します。
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52回あった月曜日の内窓が開いてスタートした回数が41回。そのうち48時間以内窓を埋めた回数が39回です。
つまり昨年1年窓を開けてスタートした月曜の朝に、窓埋め狙いのポジションを持ち窓埋めで利益確定というパターンで投資を行った場合勝率は92%という事になります。
実際、自分の場合はこの時間での取引は通算勝率9割を超えています。細かいスパンで見れば負けるタイミングも勿論ありますが、個人的にはかなり固い手法なので月曜日に窓が開けた場合はトレードを行うようにしています。
とはいえ、1年間の傾向をいきなり見せられて『月曜に開いた窓は埋まる!理由はしらん!』なんって言われても『そんな根拠のない法則に乗っかる事が出来るか!』と思うのが普通ですし、根拠の無いポジションを取っているうちはいくら取引を行っても日々の成長がありません。
そこで今回は月曜日の窓が埋まる理由についてもしっかり解説していきます。ポイント2点です。
月曜日の窓が埋まる理由
- 窓埋め投資を狙ったトレーダーの新規資金流入
- 前週持ち越しトレーダーの利益確定
1.窓埋め投資を狙ったトレーダーの新規資金流入
『開いた窓は必ず埋まる』こんな格言があるくらいですし、実際に投資の世界で生きてきた人達の間では、月曜に開いた窓が埋まりやすいというのは共通認識です。
そのため、実際に窓埋めを狙って資金を投入してくる投資家も多いため、窓埋め方向に価格が動きやすくなります。
皆が上がるポジションを持てば上がる、下がるポジションを取れば下がる。これが相場の絶対的な法則です。ただし、ここで流入した資金に関しては、基本短期筋の資金流入なので、窓埋め後の利確シーンなどで資金が抜け易いため、トレンドが長くは続かないので注意が必要です。
2.前週持ち越しトレーダーの利益確定
月曜日にの朝に窓があけば、前週から持ち越している人は利益大きく出る人、損益が大きく出る人に別れます。
ただし、人間の心理的に窓を開けた場合の利益確定する人と、損益を確定する人では、利益を確定する人の方が多くなる傾向にあります。
これは多分この記事を見ている人もあなたもがそうで、利益を確定させるのは簡単でも損を確定させるのには抵抗があるとのではないでしょうか?
さらに、月曜の窓というのは埋まる可能性が高いというのが頭の片隅にあるため、月曜窓開けの場合は特に利益確定の動きが強くなります。
利益確定の動きとはつまり、窓埋め方向への圧力となります。(逆に損益確定の場合は窓から離れていく)
上記の2点が月曜に窓が閉まりやすい理由になります。
為替というのは無機質な数字に見えますが、その数字を動かしているのは人間。ですから値動きのクセというのも人間の心理が大きく影響しているのです。そのため心理的な偏りが生まれやすい月曜日の窓というのは埋まりやすい傾向にあります(2016年は41回中39回埋まった)
窓埋め投資を行う上での注意点
とはいえ、傾向であって、人は必ず死ぬ!的な法則ではありませんから、傾向通り行かない事も勿論あります。ですから、そのならなかった場合の準備というのもしっかりとしておく必要があります。具体的には以下3点
- 1.損切りポイントを事前にしっかりと決めておく
- 2.窓を埋めたら、欲張らずに決済をする
- 3.大きな窓の場合には窓埋めに固執しない
損切りポイントを事前にしっかりと決めておく
数年単位で見ればほぼ確実に窓は埋まりますし、昨年度のデータを見れば41回のうち39回は48時間以内に開いた窓を埋めています。
ただし、この2回に関しては調べると5円以上も窓と離れた方向に動いていました。
そうなるとたった2回の負けであっても、その損失が39回分を超えてしまうなんて事も考えられます。大切なのは勝率ではなく、『実際に稼いだ額』です。
ですから、これは月曜窓閉めを狙う投資だけに限った事ではありませんが、ポジションを持つ際にはしっかりと損切りラインを決めておくことが重要です。
ちなみに僕の場合は、基本的に窓埋めした場合の値幅の1.5倍を損切りラインにしています。
例 金曜日の終値が100円 月曜朝が99.7円 窓埋めした場合の利益は3円なので、損切りラインは95.2円
窓を埋めたら、欲張らずに決済をするく
上記で述べたように月曜の窓埋めというのは投資をしている人なら1度は耳にした事のオーソドックスな手法で、実際の実践している人も多くいます。
ですから窓を埋めた瞬間に利益を確定する人が多い為、窓を埋めたあとは再び月曜日の朝の方向に値が動いていく傾向があるため、窓を埋めたら欲張らずひ利益を確定させる事が重要です。
僕の場合はさらに少し手前。窓を埋める前の価格を利益確定ポイントしています。
大きな窓の場合には窓埋めに固執しない
為替に大きな影響を与えるような事件等があると月曜の窓は大きなものになります(テロとか戦争とか)
そうなれば窓埋めするために必要な値動きも大きくなり、窓埋めに時間がかったり、そもそも窓埋めしないケースも考えられます。
ですから、大きな窓が開いた場合には窓埋めに前にポジションを決済する事も必要になります。
ちなみに僕の場合はあまりに大きな窓が開いた場合にはそもそもエントリーしません。
FXは少し利益が出始めると、ポジションを持たない事を機会損失と感じてしまうようになりますが、エントリーしない勇気というのも長く稼ぐためには必要です。
まとめ
いかがだったでしょうか?ランダムに見える為替の値動きですが、実際に取引を行って行くと必ずランダムではない偏り、歪みというのが必ず見つかります。
勿論それは歪み、偏りなので絶対ではありません。ですが、5.5割でいいのです。
10回中5.5回は勝てる。その勝率があればFXでは十分生活する事出来ます。したがって、FXでは根拠のあるポジションを持って、確率を検証して行くその姿勢が1番大切になってきます。
月曜の窓埋めというのは条件が分かり易く初心者でも挑戦しやすい投資手法なので、是非挑戦してみてください。
朝起きるのはめっちゃ辛いですが・・・・・